「コラム」 Column
千葉は大地震がやばいのか、地震に強い地域はあるのか|生活圏内の被災リスクや防災・減災方法を解説
千葉は「都心から近い・都会から自然へ好アクセス」などの魅力がある県なので、「大地震が来たらやばいと言われている県だけど、なるべく安全な場所を探して住みたい」とご希望の方がいらっしゃっると思います。
また、千葉にお住まいで、ご自身の生活圏にどのような被災リスクがあるのかを把握して、防災・減災対策をしたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、千葉で宅地開発・住宅建築を手掛けている『木ここち家ラボ』が、「千葉は大地震が来たらやばい」と言われる理由や具体的な被災想定、地震対策などを、整理してご紹介します。
ご自身と大切な人を守る備えを万全にするために、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
「千葉は大地震がやばい」と言われる理由

「千葉は大地震がやばい」と言われる理由は、以下3つです。
- 地形と地盤の特性
- 今後100年程度で発生が予測されている大地震と被害想定
- 近年の地震発生状況
それぞれご確認ください。
地形と地盤の特性
以下の地形と地盤の特性から、千葉は地震の揺れが大きく、地震が起因となる二次被害も深刻なイメージがあります。
- 房総半島沖に、北米・太平洋・フィリピン海の3つのプレートが接する「三重会合点」がある
- 東京湾岸に緩く堆積した砂と水分が多く、液状化リスクが高い埋立地がある
- 太平洋に面した外房や東部で過去に大きな地震や津波が起きた歴史がある
特に房総半島沖から千葉県東方沖にかけては、複数のタイプの地震が発生しやすく、「地震の巣」とも呼ばれる地域です
ただし、上記の特性は千葉県全体に共通するものではなく、千葉の中でも地盤が強固で地震に強いエリアはあります。
のちほど「千葉に地震に強い地域はあるのか」で地震に強い場所を絞り込む際に役立つエリアをご紹介します。
今後100年程度で発生が予測されている大地震と被害想定
千葉県は、今後100年程度で以下の地震発生が予測されているエリアです。
| 想定地震 | 規模想定 | 被害想定 |
|---|---|---|
| 千葉県北西部直下地震 (習志野市と千葉市の境界付近) | 震度6強 | ・死者数約2,400人 ・全壊・焼失約76,000棟 |
| 大正型関東地震 | 震度7 | ・死者数約920人 ・全壊・焼失約33,800棟 |
| 房総半島東方沖の地震 | 震度7 | ・死者数約42,100人 ・全壊・焼失約113,600棟 |
| 首都直下地震 | 最大想定震度6強 | ・死者数約900人〜1,400人 ・全壊・消失約19,000棟 |
| 南海トラフ巨大地震 | 最大津波高約11m | ・死者数約1,800人 ・全壊・消失約1,700棟 |
〈引用〉
・千葉県ホームページ『千葉県地震被害想定調査(令和6・7年度)』
・千葉県ホームページ『千葉県で想定される被害』
上記のように、被害想定が非常に大きいことも、「千葉は大地震がやばい」と言われる要因です。
近年の地震発生状況
千葉県東方沖では、2024年2月〜3月にかけて、震度1以上の地震が48回発生する群発地震がありました。
これはプレートが少しずつずれ動く「スロースリップ」現象をきっかけ発生したもので、同様のスロースリップは1996年・2002年・2007年・2011年・2014年・2018年にも観測されています。
スロースリップによって地震活動が活発化するため、今後も千葉県東方沖では同様の群発地震が繰り返される可能性があります。
千葉に地震に強い地域はあるのか

千葉県内でも、地盤・津波・液状化のリスクは市区町村ごとに、さらには土地ごとに異なります。
まったく揺れず地震被害も受けないと言える地域は国内にはありませんが、以下の視点から見たときに地震に強いと言える地域をご紹介します。
- 地盤が強い地域
- 津波の心配がない地域
- 液状化リスクが低い地域
地盤が強い地域
千葉県内には「地盤が強い」とされる代表的な地形があります。
| 地形 | 特徴 | 主な地域 |
|---|---|---|
| 下総台地 | 関東ローム層(火山灰土)に覆われ、地盤が強いとされる | 印西市・白井市・成田市・佐倉市、鎌ケ谷市・柏市・流山市・松戸市(台地部)、四街道市、千葉市(緑区・若葉区の大部分)など |
| 房総丘陵 | 堆積岩などの古く硬い地層が露出し、締まった地盤が多い | 君津市など内陸の丘陵部 |
ただし、同じ台地の中でも「谷状の低地」や「河川沿い」は地盤が弱いことがあるため、地域名だけで安全性を判断するのではなく、土地ごとの個別確認が必要です。
こちらの記事で、千葉県内の地盤が強いエリアを詳しくご確認いただけます。
〈参考〉千葉県の地盤が強いところは「液状化しやすさ・揺れやすさ」などをマップで確認|住んではいけない土地とは
津波の心配がない地域
内陸の自治体は、基本的には津波被害の想定区域に入りません。
ただし、沿岸部の河口付近では、津波が川を遡上して内陸まで浸水が広がる場合があるため、川のあるエリアにお住まいの方はハザードマップでの個別確認が必要です。
液状化リスクが低い地域
地盤が強いとされる台地部は、液状化リスクが比較的低い傾向にあります。
ただし、八千代店周辺(八千代市村上)を流れる新川沿いのように、台地の中を流れる小さな河川沿いには、局所的に液状化の履歴がある土地も存在します。
地域全体の傾向と個別の土地の状況は、分けて確認することが大切です。
一方で、液状化の危険性が特に高いのは、以下のような埋立地・低地です。
- 江戸川・東京湾沿岸の埋立地:浦安市、市川市、習志野市、千葉市美浜区など
- 利根川流域:香取市、我孫子市など
- 太平洋沿岸部:山武市など、九十九里浜を含むエリア
千葉県内で災害リスクを踏まえた土地選びをご希望の方は、木ここち家ラボへお問い合わせください。
土地探しの段階からサポートをご依頼いただけます。
生活圏内の被災リスクはハザードマップで確認

ご自宅や検討中の土地の被災リスクは、ハザードマップで個別に確認しましょう。
千葉・国のハザードマップの種類
千葉県、千葉県内各市町村・国がハザードマップを作成していて、各ハザードマップは同住所上の情報が異なるケースがあります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 千葉県のマップ | 県全域の傾向をつかむのに向いている |
| 市区町村のマップ | 住所単位の最新・詳細な情報を確認できる |
| 国(重ねるハザードマップ) | 土地の成り立ちや地形分類、自然災害伝承碑など、県・市町村のマップにはない情報を確認できる |
都道府県・市町村のハザードマップはインターネット検索で確認できますが、「PDF画像で確認」「Googleマップのようなマップ型のサイトで確認」など、様式がさまざまです。
国のハザードマップは「マップ型のサイト」ですので、詳細な住所や条件を指定して好みの情報を得られます。
千葉・国のハザードマップ活用方法
ハザードマップを確認する際は、以下の4点を重点的にチェックしてください。
- 浸水想定区域の範囲・津波の高さ:南海トラフ地震では海岸から約2.4km地点(徒歩25〜30分ほどの距離)まで浸水する想定もあり、どこまで避難すべきかの目安になる
- 指定避難場所・避難経路:ご家族の集合場所を決めたうえで確認する
- 自然災害伝承碑の位置:茂原市の「元禄津波供養塔」(九十九里浜から10〜11km地点)のように、現在の想定区域より内陸まで被災した記録が残る場合がある
- 地形分類:造成・盛土の有無など、土地の成り立ちを確認する
ハザードマップのより詳しい操作手順や津波リスクの確認方法を、こちらの記事でご確認いただけます。
〈関連ページ〉南海トラフ地震で千葉県の津波はどこまでくるのか|特に危険度が高いエリア、ハザードマップ活用法
【例】「重ねるハザードマップ」で千葉市中央区の「津波」「地形分類」を確認
- 向かって左:津波浸水想定エリアだけを確認した画像で、色付けされている部分にカーソルを合わせると、詳細な説明が表示されます。
- 向かって右:津波浸水エリアと地形分類を重ねて表示させた画像で、埋立地の境界線も確認できます。


〈出典〉ハザードマップポータルサイト(2026年7月28日に利用)
日常生活で取り組むべき防災・減災対策

次に、家づくりや日常生活の中で実施していくべき防災・減災対策もご紹介します。
- 住宅の耐震性能確保
- 室内整備など日常生活でできる防災・減災対策
- ご家族と連絡が取れないことを想定して話し合っておくべきこと
室内整備・日常生活でできる防災・減災対策
室内整備・日常生活でできる主な防災・減災対策は、以下のとおりです。
| 防災・減災対策 | 内容 |
|---|---|
| 家具の固定 | L字金具や突っ張り棒で、背の高い家具を壁・天井に固定する |
| 背の家具の配置を見直し | 寝室のベッドや玄関付近には、タンス・本棚など背の高い家具を置かない |
| ガラス飛散防止フィルムをガラスに貼る | 食器棚のガラス、ドアのガラス部分などに貼る |
| 水・食料を備蓄 | ・「3日〜1週間程度×ご家族人数」を用意 (南海トラフ地震では電気の復旧に1日〜数週間、水道・ガスの復旧に1週間〜1か月かかる想定がある) ・浸水を想定して2階に置く |
| 非常持出袋 | 市販の非常用持ち出し袋に常備薬などを追加して、玄関の高い位置or2階に置く |
| 消火器を常備 | 料理中の地震発生や地震発生後の漏電で火災が発生した場合に対処する |
住宅の耐震性能確保
現代の住宅の地震に対する強さは、耐震性能の強化をベースにして確保されています。
耐震等級3の家を建てる・購入することがベストで、既存住宅の耐震性能を向上させる場合には、現状とご予算に応じて、最低でも「耐震等級1の水準確保」を施工業者へご依頼ください。
【耐震性能とは】
地震の揺れに対する強さを確保するための性能で、「地盤・基礎・構造体を強固につなぐ」「柱・耐力壁などの位置と数のバランスで家の歪みを防止する」などで、高い耐震性能を実現します。
耐震性能は「耐震等級(1〜3)」であらわされます。
| 耐震等級 | 目安 |
|---|---|
| 等級1 | 建築基準法の最低基準(数百年に一度の震度6強〜7で倒壊しない) |
| 等級2 | 等級1の1.25倍の強さ(学校・病院などと同水準) |
| 等級3 | 等級1の1.5倍の強さ(消防署・警察署などの防災拠点と同水準) |
〈参考〉国土交通省ウェブサイト『住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく告示(住宅性能表示制度)』
木ここち家ラボは、床・壁・天井の6面で地震の力を受け止める構造により、耐震等級3を標準仕様で提供しています。
日常の備えに加えて、「住まいそのものの耐震性能」もあわせて確保したい方は、お気軽にお問い合わせください。
ご家族と連絡が取れないことを想定して話し合っておくべきこと
ご家族が別々の場所にいる時間帯に地震が発生すると、一時的にスマホでの連絡ができなくなります。
ご家族1人1人がご自身の身を守り、落ち着いて行動できるよう、以下のようなことを話し合っておくことをおすすめします。
- 集合場所を決めておく:ご家族が別々の場所にいるときに自宅が被災した場合に備え、自宅以外の集合場所も決めておく
- 帰宅ルートを確認しておく:外出先から自宅までの間にある避難所や、危険エリアを避けた帰宅ルートを確認する
- 安否確認手段を決めておく:災害用伝言ダイヤル「171」や災害用伝言板の使い方を家族で共有する
- 運転中・入浴中・料理中などに地震が発生した場合の安全な行動を確認しておく:消火器の場所を共有する など
地震以外の災害リスクも確認

千葉県には、地震以外にも、台風・大雨などによる災害リスクがあります。
【例】
2019年の令和元年房総半島台風(台風15号)では、倒木や電柱の損壊により、最大約93万世帯が停電し、一部地域では復旧まで最大2週間を要しました。
台風による洪水・内水氾濫や、房総丘陵をはじめとする丘陵地・斜面地の土砂災害についても、ハザードマップで確認できます。
船橋市にお住まいの方・船橋市の土地をご検討中の方は、以下の記事で浸水リスクがあるエリアをご確認いただけます。
〈関連ページ〉船橋市で浸水履歴があるエリア・浸水リスクがあるエリア|ハザードマップの種類と見方も簡単解説
まとめ
「千葉県の地震がやばい」と言われる要因である、「千葉県特有の地形と地盤」「今後100年で発生するとされている地震の被害予測」などをご紹介してきました。
千葉県沖は北米・太平洋・フィリピン海の3つのプレートが接していて、地震そのものを避けることはできません。
一方で、地盤・津波・液状化のリスクは地盤単位で異なり、危険なエリアを選ばず耐震性能の高い家づくりをすることで、ご家族の命を守れる確率がぐっと高くなります。
今回ご紹介した情報を参考に、防災・減災を意識した家づくりや暮らしを実現していただけると幸いです。
千葉県で「地震に強い土地選び」や「耐震性能を含めた家づくり」でお悩みの際は、木ここち家ラボへお気軽にご相談ください。



