「コラム」 Column
「マンションと戸建ての維持費は変わらない」は間違い。住居費総額、支出の自由度が全く違う
過去には「マンションと戸建ての維持費はあまり変わらない」という時期がありましたが、近年はマンションのほうが維持費・購入額ともに高額となっているのが実情です。
ただし今後の住まいにマンションと戸建てどちらを選択するか迷う際には、費用面以外のメリット・デメリットまで視野を広げないと、ご自身にとって適切な選択はできません。
今回は多くのご家族のマイホーム購入をサポートしてきた千葉のハウスメーカー『木ここち家ラボ』が、後悔しない住まい選びに役立つ情報をご紹介します。
老後まで見据えた住居費の試算で、負担感なく理想の暮らしを実現していくために、ぜひ最後までご覧ください。
千葉でマンションと戸建ての選択でお悩みの方、費用を抑えて戸建てのマイホームを手に入れる方法をお探しの方は、木ここち家ラボへご相談ください。
木ここち家ラボが所属するオカムラホームは、注文住宅・規格住宅・分譲住宅・中古マンションや戸建てすべてに対応しています。
Contents
「マンションと戸建ての維持費は変わらない」は間違いで住居費総額が全く違う

冒頭でお伝えしたとおり、近年は同条件のマンション・戸建てを比較した場合の維持費は、マンションの方が高額になるのが実情です。
新築・中古両方の維持費を比較して、わかりやすくご紹介します。
新築マンション・新築戸建て35年間の維持費一覧
マンションと戸建てを公平に比較するために、以下の前提条件を定めて新築購入から35年間の維持費をご紹介します。
- 専有面積30坪
- 駅から徒歩10分の都市住宅街
- 住宅設備は標準グレードで、ガス給湯器使用
マンションには修繕積立金・管理費の徴収があり、建築時に修繕時期・修繕内容が定められていてご自身でコントロールできないため、戸建ても「マンションの標準的な修繕時期・修繕内容とまったく同じ修繕を実施する」と仮定して、維持費を比較します。
| 年数・修繕内容 | マンション | 戸建て |
|---|---|---|
| 毎月(35年間) 修繕積立金・管理費 | 月額約4.1万円 →35年で約1,710万円 | 制度自体がないため0円 |
| 毎月(35年間) 駐輪場2台・駐車場1台※ | 月額約8,900円 →35年で約374万円 | 敷地内に確保できれば実質0円 |
| 12年目 外壁・屋根塗装等(大規模修繕1回目) | 0円 (修繕積立金から支出) | 約120万円 |
| 24年目 外壁・屋根塗装等(大規模修繕2回目) | 0円 (同上) | 約120万円 |
| 30年目 前後給排水管等の更新 | 0円 (同上) | 約40万円 |
| 35年間の総額 | 約2,084万円 | 約280万円 |
※駐車場は「都市部住宅街の月極駐車場相場」、駐輪場は「分譲マンションの一般的な使用料」を参考に設定しています。
〈参考〉
・修繕積立金:国土交通省「マンション管理」マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)より、専有面積30坪・地上20階未満・建築延床面積5,000~10,000㎡規模のマンションを想定して木ここち家ラボが計算
・管理費:国土交通省「マンションに関する統計・データ等」管理組合向け調査の結果(PDF形式)>184ページ「全体」より
マンションでの暮らしには戸建てには存在しない管理費・駐輪場代・駐車場代といった維持費が必要となるため、維持費総額に大きな差額が生まれます。
ただし、戸建ての維持費にはマンションの一般的な修繕費以外のリフォーム費用が含まれていませんし、管理費も、明確な算定は難しいものの実際には0円ではありません。
戸建てにしか発生しない維持費として、以下のような維持費100〜200万円ほどの支出がある可能性を念頭に置いておきましょう。
以下の維持費の支出は、中古戸建てを購入する場合も同様です。
- 外構の整備・メンテンナンス費用(植栽、フェンス、駐車場など):数十万円
- シロアリ防除費用:5年おきに15万円〜30万円
こちらの記事で、住宅が高すぎて買えないとお悩みの方へ、無理のない予算での住宅購入方法をご紹介しています。
〈関連ページ〉家が買えない40代の現実と対策|予算内で選ぶ住宅の考え方と第3の選択肢
中古マンション・中古戸建ての維持費一覧

次に、「築20年の中古物件を購入する」と仮定して、中古マンション・中古戸建て購入後から35年間の維持費を比較してご紹介します。(専有面積30坪、駅から徒歩10分の都市住宅街)
購入時には一度もリフォーム履歴がなかったと想定して「水回り設備一式交換・内装全面リフォーム・給湯器やエアコンなどの住宅設備交換(間取り変更なし)」といった内容でリフォームすることを想定しています。(住宅設備は標準グレードで、ガス給湯器使用)
| 年数・修繕内容 | マンション | 戸建て |
|---|---|---|
| 購入時 リフォーム一式※ | 約900万円 | 約900万円 |
| 毎月(35年間)修繕積立金・管理費 | 約1,710万円 | 0円 |
| 駐輪場2台・駐車場1台(35年間) | 約374万円 | 0円 |
| 購入後4・16・28年目 外壁・屋根塗装等大規模修繕(3回) | 0円(積立金から支出) | 約360万円(120万円×3回) |
| 購入後10年目 給排水管等の更新 | 0円(同上) | 約40万円 |
| 35年間の総額 | 約2,984万円 | 約1,300万円 |
※リフォーム一式の内容は、一度もリフォームをしたことがない住宅に「水回り設備一式交換・内装全面リフォーム・給湯器やエアコンなどの住宅設備交換(間取り変更なし)」を実施したことを想定しています。
〈参考〉大規模修繕の実施年数:国土交通省「マンション管理」長期修繕計画作成ガイドライン>84ページ
中古住宅購入後の35年間でも、マンションの維持費の方が高額です。
マンションは戸建てよりも購入額が高額
「マンションと戸建てどちらを選ぶか」は、維持費だけではなく「住居費総額」も確認して判断材料にしたいですよね。
住宅金融支援機構が毎年調査・公表している「2024年度フラット35利用者調査」によると、新築・中古どちらも、マンションのほうが戸建てよりも高額です。
| 区分 | マンション | 戸建て |
|---|---|---|
| 新築 | 5,592万円 | ・土地付き注文住宅:5,007万円 ・建売住宅:3,826万円 |
| 中古 | 3,033万円 | 2,573万円 |
〈参考〉住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」2024年度調査結果>10ページ
2011年以降、住宅価格はマンション・戸建てともに上昇し続けています。
新築マンションは2021年からの価格上昇率が特に高く、中古マンション・戸建てとの価格差は約460万円〜1,800万円です。
こちらの記事で、住宅価格に対する年収・住宅ローン返済額などをご確認いただけます。
〈関連ページ〉4000万の一戸建ては「もったいない」とは限らない|無理なく買える年収と後悔しない判断基準
【結論】35年間の住居費総額は新築・中古どちらもマンションのほうが高額
最後に、維持費・購入額を総合してマンション・戸建ての「住居費総額」を比較してみましょう。
結論として、「購入価格」「35年間の維持費」を合計した住居費総額は、新築・中古どちらの場合も、マンションが戸建てを大きく上回ります。
| 区分 | マンション | 戸建て | 差額 |
|---|---|---|---|
| 新築(購入価格+35年間の維持費) | 7,676万円 | ・注文:5,287万円 ・建売:4,106万円 | ・注文:2,389万円 ・建売:3,570万円 |
| 中古(購入価格+35年間の維持費) | 6,017万円 | 3,873万円 | 2,144万円 |
ただし、上記はデータ上の数値で、物件によって維持費・購入額は変動します。
マンション・戸建ての立地・面積などの条件が異なる場合には上記のような大きが差額が生まれない可能性もあるため、購入検討中の物件の情報をもとにして維持費・購入額を比較してください。
千葉で「高品質の戸建てを適正価格で購入したい」とご希望の方は、木ここち家ラボへご相談ください。
注文住宅・規格住宅・分譲住宅すべてに対応しておりますので、ご予算・家づくりの理想などを丁寧に伺い、最適なプランを提案いたします。
マンションと戸建ての維持費は支出方法が全く違うためご自身に合う選択が必要

維持費・購入費の額だけを見ると「戸建てを選択するべき」という結論で終わらせたくなりますが、マンションと戸建てでは維持費の支出方法が全く違うことも「将来の住居費負担」を左右する大きな要素となります。
次に、マンション・戸建て維持費の支出方法の特徴をご紹介します。
マンションは「自動徴収」で一定の維持管理をお任せ|専有部分の維持費は支出自由
マンションの修繕積立金・管理費は、希望してもしなくても毎月自動的に徴収され、一定レベルの維持管理が実施され続けます。
これは、戸建てでは得られない大きなメリットですし、以下のような管理体制が毎月の修繕積立金・管理費に含まれていてご自身が実行する必要がない点も、マンションの大きな魅力です。
- 共用部分の雪かきや清掃
- 外構・廊下など共用部の整備
- オートロック・防犯カメラなど防犯対策
- ゴミ出しのルール(自由にゴミ出しができるマンションもある) など
マンションは修繕積立金・管理費の金額や支出のタイミングをご自身でコントロールできず、「値上げ」「災害による臨時徴収」などの可能性も念頭に置いておく必要がありますが、一定額の固定費を支出しつづけることに抵抗がなく、維持管理の手間を省きたい方には、マンションが向いています。
戸建ては積立も支出の時期も自由
マンションに対して、戸建ては「維持費を積み立てるかどうか」「いくら積み立てるか」「いつ維持費を支出するか」などが全て自由です。
家計状況に応じて修繕の方針を決定できる点が大きな魅力ですが、維持費の確保が不十分な場合は、「緊急時に修繕費をどう捻出するか」という不安を抱える暮らしになります。
ただし、戸建ての修繕は予算額に応じて自由にプランを組み立てる・DIYをするといった対応も自由ですので、長期にわたって固定を最小化し、ご自身主体の維持管理を選択したい方には戸建てが向いています。
マンション・戸建てどちらがいいか

ここまで、費用面にのみスポットを当ててマンションと戸建てを比較してきましたが、住居選びでは他の視点での比較も必須です。
マンションと戸建てを選択するうえで特に重要な「老後の暮らし方」「売却時の価値」という視点からも、マンション・戸建ての違いをご紹介します。
老後の住まいとしてマンション・戸建てどちらがいいか
年齢とともにライフスタイルは変化していくため、ご自身がイメージするライフスタイルに応じてマンション・戸建ての選択をおすすめします。
【マンションが向いている方】
- 階段の上り下りや庭の手入れなど、身体的な負担を減らしたい
- 外出や旅行が多く、共用部の管理を管理会社に任せたい
- オートロックや管理人の巡回など防犯面の安心を重視する
- 人気があるほうが、災害時などに安心する
- 持ち物を整理してコンパクトな暮らしを再設計したい
- 「駅直結」など戸建てでは得られない生活利便性を希望している など
【戸建てが向いている方】
- ペットを飼っていて足音や鳴き声を気にせず暮らしたい
- ペットを多頭飼いしたい
- ご自身のタイミングでメンテナンスの時期や内容を決めたい
- 庭でのガーデニングなど屋外スペースを活かした暮らしを楽しみたい
- ご家族・友人など大人数が気兼ねなく過ごせる空間を確保したい
- ニ世帯住宅・増築・減築など大規模なリフォームをする可能性がある など
こちらの記事で、老後に住みやすい街の選び方をご確認いただけます。
〈関連ページ〉千葉県で老後に住みやすい街5選|生活費の違い、災害リスク、住みにくい街の見極め方も解説
35年後に売却するならマンション・戸建てどちらがいいか
「売却時の価値」という視点で住まいを検討する際には、「マンションか戸建てか」ではなくご希望エリアの不動産需要に応じた判断をおすすめします。
売却時の価値は主に以下の要素によって左右され、マンション・戸建てどちらでも好条件であれば売却時の価値も期待できます。
- 立地(駅からの距離・周辺エリアの人口動向)
- 建物の管理状態(マンションは管理組合の運営状況、戸建ては所有者個人の維持管理状況)
- 土地の形状・面積(戸建てのみ、建物の価値が下がっても土地そのものが資産として残る)
一方で「立地条件が悪い」「間取りやデザインが個性的」といった条件の場合は、マンション・戸建てともに築年数が古いほど売却時の価値を見出すことが難しくなります。
そのため、「マンションか戸建てか」ではなく物件特有の「価値を維持する力」を見極めることが大切です。
マンションと戸建ての維持費Q&A

最後に。、マンション・戸建ての選択でお悩みの方から、木ここち家ラボがよくいただく質問・回答をご紹介します。
Q. マンションの修繕積立金などを払えなくなったらどうなる?
A. 修繕積立金などを長期間滞納すると、管理組合から督促を受け、最終的には法的措置(訴訟や競売の申立て)に至る可能性があります。
国土交通省の「令和5年度マンション総合調査結果」によれば、管理費・修繕積立金を3カ月以上滞納している住戸があるマンションは30.1%にのぼり、滞納は珍しいことではありません。
支払いが難しくなった場合は、早めに管理組合や管理会社へ相談することをおすすめします。
Q. 戸建てを一切メンテナンスしないとどうなる?
A. 戸建てを一切メンテナンスしないと、外壁や屋根の劣化が進み、雨漏りや構造部分の腐食につながることを想定できます。
住宅内部の腐食が進むと耐久性・耐震性が大幅に下がり、売却時の資産価値も下落します。
戸建ては維持管理方法や頻度を自由にコントロールできますが、「修繕をしなくていい」というわけではないことを、念頭に置いておいていただけると幸いです。
戸建ては「耐久性の高い建材の選択」を意識して建築したうえで、定期的な点検・軽微なメンテナンスを積み重ねて、長く良好な状態を保つのがベストです。
まとめ
今回は、「マンションと戸建ての維持費は変わらない」という説について、前提条件を固定して35年間の住居費をご紹介しました。
結論として、維持費・購入額を合計した住居費総額は、新築・中古どちらの場合もマンションが戸建てを大きく上回ります。
過去には「住居費総額を計算するとマンションも戸建ても変わらない」と言われていた時期もありましたが、住宅事情は変化しています。
維持費を計画的に確保していくことや、維持費を支出することに対するご自身の価値観やイメージしているライフスタイルに応じて、適切な選択をしていただけると幸いです。
マイホーム購入をご検討中で、「マンションと戸建て」「注文住宅と分譲住宅」などの選択に迷っている方は、木ここち家ラボへお気軽にご相談ください。
家づくり勉強会・完成見学会などのイベントも開催しております。


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